ユメ騎士〜イケメン男子達と秘密のアイドル活動始めます〜
そう思った。
すると、みんなが私の手を取った。
「恵、辛かったよな。俺らのせいで、恵だけこんな思いをして……」
「ぼくら、この7人なら大丈夫って、甘い考えを持ってた。だけど、そんな甘い考えのせいで……」
「あんなこと言われたら、普通誰だって傷つくもんな」
「ねぇ、恵ちゃん。その首の傷って……」
「まさかだけど、それもオレ達のせいで?」
「嫌かもしんないけど、ちゃんとオレ達に話してくれ。オレ達は……お前の仲間なんだから」
仲間……。
その言葉を何度聞いたことだろう。
だけど何度聞いても、その言葉は私にとって、1番安心するもの。
みんなの手から伝わる、温かさ。
みんなは、私のことを心配してくれたんだ。
そうじゃなかったら、わざわざ捜しになんて来ないもんね。
そう思うと、胸がじーんっと温かくなって、思わず涙が出てきそうだった。
私は出てくる涙をぐっと堪えると、できる限りのとびっきりの笑顔をみんなに見せた。
「ありがとう、みんな。この傷……見えちゃったんだね。私が話せることは全部話すよ。だから、最後まで聞いてほしいの」