ユメ騎士〜イケメン男子達と秘密のアイドル活動始めます〜
「どうしたの?」
なるべく平然を装って返事をした。
本当は怖すぎて、立っているのがやっとの状態。
なんだか自分が、猫に追い詰められたネズミみたい。
そんな場面は見たことがないんだけどね。
そう考えていたら、女の子達みんなの顔が、鬼のように引き攣った。
なんで!?
「あんた調子乗りすぎ!幼なじみだって言うのは知ってるけど、近づきすぎなんだって。ちょっとは他の子のことも考えなよ。あんたがいるから、あたし達はあの6人に近づけないの!」
「そうよそうよ」
「気遣いとかできないの?」
あっちこっちから、散々なことを言われた。
確かに私はみんなといない方がいいのかもしれない。
けど、なんで私がいると、みんなが話しかけられないのかが、さっぱり分からなかった。
それに、私はみんなといたいからいるだけで、他の人にどうこう言われたくはない。
黙っている私を見た女の子達は、イライラしたようだった。
ついには1人が怒鳴り始める始末。
「なんで答えないの!ねぇ!」
「あっ、分かった。自分じゃよく分からないから、あたし達に教えてほしいんじゃないの?」