ユメ騎士〜イケメン男子達と秘密のアイドル活動始めます〜
「ちょっと待てよ、白崎」
突然名前を呼ばれて、私は心臓が飛び出る程驚いた。
ドキドキなる心臓を落ち着かせながらも、恐る恐る振り返ると、一加ちゃんとたくさんの女の子達がいた。
みんな中1の子かな?
な、なんだか前にも見た光景の気が……。
頭の中に浮かんだのは、あの嫌な過去。
思い出さないように深呼吸をして、一加ちゃん達を見る。
みんな目を三角のように吊り上げて、私を睨んでいる。
とにかく、怖い。
そう思ってしまった。
「どうしたの?」
私は、1つ1つ言葉を選びながら話す。
変なことを言って、一加ちゃん達の機嫌を損ねたらとんでもないことになっちゃうよ。
でも一加ちゃん達にとって、それも気に食わないらしく、さっきよりも目を尖らせて私を睨む。
ほ、ほええ……。
「お前さ、颯人様と一緒にいんじゃねーよ」
えっと、同じ班の人だから一緒にいないでって言われるのはかなり難しい気がするよって言いたいけれど、そんなことは口が裂けても言えない。
「ご、ごめんなさい。今度からはもっと気を付け……」
「そうじゃねーんだよ!」