連れていかれた場所は、セクハラパワハラだらけの収容所でした
「美咲ー!」
--背後から追いかける声に振り返る。

「瑠璃!」
友人の瑠璃が息を切らしている。

「見たぞー!また告白されてたね!」

「・・あー。。」

「美咲はモテるのにどうして恋愛に奥手なのかなぁ。。」


「奥手って訳じゃなくて、、」

「。。。ただ、この人じゃなきゃダメって思うような人に会えてないだけ。。」
恥ずかしくて小声になる。


「じゃあさ、格好いい人ならどう?坂梨先輩とか。」
--瑠璃の口から出たのは、学校1モテる先輩の名前。

「格好良ければ良いってわけじゃ。。」
--正直、イケメンってちょっと苦手だし。


「そう?私だったら坂梨先輩アリだなー!。美咲はさ、適度に可愛くて、適度に隙もあって、ほんわかした雰囲気で、男受けは良いけどさ、、」
(女の子から見たら、そういうの、ズルいしウザいよ。)
後半の小さい声は、聞き取れなかった。

「・・ところで、ドラッグストア寄って良い?ジェルネイル買いたくて。」
--唐突な瑠璃からの誘い。

「良いよ。」
軽い気持ちで返事する。







---これが、運命を大きく変える出来事になるとは、全く知らずに---



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