世界の数よりも君と一緒にいたい
「あたし、千世。君は?」
「心晴……」
「え? なんて? もう一回」
「こは、る……」
「……こは、あはっ」
女の子――千世――が爆笑し始めた。
「何それ〜、女の子みたい」
くっくっく、と笑いながら肩を組んできた。女の子で僕より身長が五センチくらい低いのに。僕の身長が低いから五センチしか差がないだけで、女の子は百六十五ありそうだ。
身長も名前も性格も、女の子みたいで好きじゃない。どうやったら自分を好きになれるのだろうか。僕には自分をこれっぽっちも好きになれない。
「まあいいや、ふっ、心晴かぁ」
「まあいいやって言ってるのに笑ってるじゃないか」
「じゃあ作りものの世界に行くよ」
「話逸らした」
すると口をとがらせて「ホントそういうのよくない」と言いながら笑った。
千世はよく笑う。なんでそんなに笑っていられるのか分からないくらい。僕は今まで滅多に笑ってこなかったなぁ。きっと今も鉄仮面で笑っていないだろうけど。
「心晴……」
「え? なんて? もう一回」
「こは、る……」
「……こは、あはっ」
女の子――千世――が爆笑し始めた。
「何それ〜、女の子みたい」
くっくっく、と笑いながら肩を組んできた。女の子で僕より身長が五センチくらい低いのに。僕の身長が低いから五センチしか差がないだけで、女の子は百六十五ありそうだ。
身長も名前も性格も、女の子みたいで好きじゃない。どうやったら自分を好きになれるのだろうか。僕には自分をこれっぽっちも好きになれない。
「まあいいや、ふっ、心晴かぁ」
「まあいいやって言ってるのに笑ってるじゃないか」
「じゃあ作りものの世界に行くよ」
「話逸らした」
すると口をとがらせて「ホントそういうのよくない」と言いながら笑った。
千世はよく笑う。なんでそんなに笑っていられるのか分からないくらい。僕は今まで滅多に笑ってこなかったなぁ。きっと今も鉄仮面で笑っていないだろうけど。