君にありがとう【咲】



 けど、どうしても、彼の温もりに触れたかった。



「さささ、咲!?だ、大丈夫か!?」



 驚いてる相馬は、顔が真っ赤になっている。

 そんな姿でも、愛おしいと思った。



「大丈夫、相馬がいたんだから」



 私はそう言って微笑んだ。

 よかった、渡したい物は、ちゃんと渡せそうだ。



「相馬、私あなたに渡したい物があるの」

「それ、俺もある」



 その言葉に、驚いた。

 私に渡す物なんてあるの?

 不思議に思っていると、相馬が先に口を開いた。


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