元カレ
大嫌い
「おい、クラゲ!
こっち見ろよ!」

「イ・ヤ・だ!
あたしは海月(みつき)。
クラゲじゃない!」

「海と月でクラゲって読むって母ちゃん言ってたぞ!」

「そんなん知るか!!」

海月は自分の名前をからかう男子を突き飛ばした。


‐「どうもすみませんでした…」

海月の母親は、海月の名前をからかった男子の母親に頭を下げた。

「ほら、海月も謝りなさい!」

母親に、無理やり頭を下げられる。

「……ごめん、なさい」

渋々、海月は謝る。

「治療費はこちらが負担しますので…」

男子は小学校のロッカーで、頭を打ち、数針縫ったのだ。

「結構です」

ピシャリと男子の母親は言い放ち、玄関の扉を閉めた。
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