サイコな機長の偏愛生活(加筆修正中)
自宅に帰宅すると、灯りが付いていた。
いつもながらに彼の優しい気遣いに、胸の奥が熱くなる。
シャワーを浴びに浴室へと。
化粧台の上に折り畳まれた着替えがしっかりと用意されていた。
少し熱めのシャワーを浴び、スキンケアを施し、髪を乾かす。
彼が用意してくれた手触りのいいパジャマ姿の自分が鏡に映る。
彼とお揃いのパジャマだ。
ASJの機内販売のセレクト商品だそうで、選定する際にかなり惹かれた商品だと彼が言っていた。
着心地は最高。
品質保証のタグが生地の内側に印字されていることもあり、チクチクとしたタグの不快感もない。
更には、縫い付け部分もかなりフラット仕上げになっていて体への刺激が少ない上、シルキー加工が施されているから艶やかで柔らかい手触りだ。
寝室へと入ると、エアコンと加湿器が稼働している。
ベッドに静かに潜り込むと、彩葉に気付いた財前が腕を伸ばして来た。
「……おかえり」
「ただいま…」
彩葉の体を優しく包み込む長い腕。
規律のいい鼓動が子守歌のようで、心地いい眠りへと誘われる。
お揃いのパジャマを彼も着ている。
頬に触れる柔らかいタッチがそれを物語っていて、彼の気持ちがそれに込められている気がした。
ベッドに潜り込んだ際のシーツの冷感はそこには無く。
財前の温かい体温が生地越しに伝わって来る。
「郁さん……」
ぎゅっときつく抱き締められ、髪に口づけられた感触が。
すっかり刷り込まれた安心感を与える香りと規律のいい寝息。
「………ごめん…なさい…」