私立花ケ崎学園で起きたこと。
不思議な人 桃side
「っつ⁉」
先輩のお手伝いに行こうと、アイドル学科の練習スタジオの近くを通っていると、ドサッと人が倒れるような音が聞こえた。
急いでかけつけると男の子がしゃがみ込んでいた。よくよく見ると、その子の足が腫れていることに気が付いた。
「大丈夫ですか!?」
そう問いかけると、男の子が驚いた顔をしてこちらを振り返っていた。
サラサラの髪の毛、スッと通った鼻筋、薄い唇。かっこいいひとだな、と一瞬見とれてしまった。
「ちょっと、足を捻っただけだ。大丈夫。」
ダメダメ!今はそんな場合じゃない‼
「大丈夫なわけないじゃないですか‼こんなに腫れてる、、、すぐに手当てしないと。」
「だいじょ、っ、、、」
また大丈夫と言おうとして、男の子は痛みに顔を歪めていた。
「ほら、だめじゃないですか。ちょっと待っててくださいね!」
そういって、救急箱を取りに行った。
「動かないでくださいね。」
「はい。」
男の子はおとなしくしてくれる様だった。
「できました!」
「ありがと」
「はい!」
桃が去り、密かに翔が桃をマネージャーに指名しようと決意したことを、知らない桃だった。
***
晴れて今日、三年生になった私はまた主席になれていた。
二年生から三年生に上がるときの特権は担当するアイドルを決められることだ。
だけど、私は、どうしてもつきたいアイドルがいなかったから、その権利を準主席の人に譲った。
先輩のお手伝いに行こうと、アイドル学科の練習スタジオの近くを通っていると、ドサッと人が倒れるような音が聞こえた。
急いでかけつけると男の子がしゃがみ込んでいた。よくよく見ると、その子の足が腫れていることに気が付いた。
「大丈夫ですか!?」
そう問いかけると、男の子が驚いた顔をしてこちらを振り返っていた。
サラサラの髪の毛、スッと通った鼻筋、薄い唇。かっこいいひとだな、と一瞬見とれてしまった。
「ちょっと、足を捻っただけだ。大丈夫。」
ダメダメ!今はそんな場合じゃない‼
「大丈夫なわけないじゃないですか‼こんなに腫れてる、、、すぐに手当てしないと。」
「だいじょ、っ、、、」
また大丈夫と言おうとして、男の子は痛みに顔を歪めていた。
「ほら、だめじゃないですか。ちょっと待っててくださいね!」
そういって、救急箱を取りに行った。
「動かないでくださいね。」
「はい。」
男の子はおとなしくしてくれる様だった。
「できました!」
「ありがと」
「はい!」
桃が去り、密かに翔が桃をマネージャーに指名しようと決意したことを、知らない桃だった。
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晴れて今日、三年生になった私はまた主席になれていた。
二年生から三年生に上がるときの特権は担当するアイドルを決められることだ。
だけど、私は、どうしてもつきたいアイドルがいなかったから、その権利を準主席の人に譲った。