ゼニスブルーの交差点
第一章 『割れたクッキー』
~中滿 あさな《なかみつ あさな》~
「やば、なんか睨まれてるかも」
新しい教室、私の第一印象はやはり今回も最悪になりそうだ。
ただ席に着き、授業終わりに頬杖をついていただけなのに、私の目つきが悪いのか、斜め前に座った男子生徒二人にサッと目を逸らされるのが分かった。
でも別に、弁解する程の感情はこの人達にないし、こちらも黙って視線を逸らす。
別に、自ら嫌われたいわけじゃない。
だからと言って、無理に好かれたいとも思わない。