ゼニスブルーの交差点




 長い時間話し終える頃にはだいぶ日も暮れ、このまま帰宅する流れになった。

 家族が車で迎えに来てくれたつばきさんと街で別れて、三人でちょうどやって来た駅直行バスに乗り込む。何だかとても長い時間をK街で過ごした気がする。

 初めて会うつばきさんのご両親は優しそうな方たちで、俺たち三人に深々頭を下げてその場を後にしたのだった。

 お姉さんはいなかったが、穏やかそうな家族の中でつばきさんが遠慮なく笑っている姿が想像できる。




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