ゼニスブルーの交差点
第五章 『真夏の宵に』
~合原 朝貴~
七夕祭りから数日、高校二年の一学期が終了した。
濃密で変化のあった数ヶ月、バタバタ慌ただしいようで、でも何度も自分の気持ちと向き合った日々。
体育館で行われる汗だくの終業式が終わり、ダラダラ教室へ帰りながら、一番テンションが高いのはクワタニだった。
「あー補習も無事に終わって、部活にもやっと行ける」
……で。
「彼女もできたしなぁ~~~」
周にがっつり聞こえる声量で、いや聞こえるように言っているのかもしれないが、クワタニはすっかりいつも元気を取り戻していた。