ゼニスブルーの交差点




「……幼馴染か」

「家も近くて、良いもんだよー」

 幼馴染の彼女か……羨ましいなぁ。

 七夕祭りであさなとグッと距離が近づいたのに、俺は完全なる友達になっている。

 恋人に間違えられると、あさなはとても微妙な顔をして嫌そうだった。

 だよな……今更俺のこと、そういう風に見れないだろな。

 誰よりも夏休みを喜ぶクワタニと同様に、教室に戻って前の席に着いた翠を纏う空気も軽かった。



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