ゼニスブルーの交差点




 “図書館の王子様”ってフレーズ、一時期よく耳にしていた時期が懐かしい。

「でも……好きだから……一緒にいたいって思ったから……強くなりたい」

 前向きな言葉を発すつばきの姿は意外である。

「理不尽なこと言われたりしたら、言いなよ」

「……ありがとう。……あさなちゃん頼もしい」

 重い気持ちを少し軽くしてくれたつばきに、まだ自分は昨日ことを話せていない。親友のつばきにだけは、本音を話そうと思ってる。

 つばきと甲野君が話し合ったとしても、きっと朝貴にも私にも、悪いようなこと言ったりってないと思ってるから。朝貴にも甲野君に相談しそうな気がしているし。




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