ゼニスブルーの交差点




 これまで話を聞くだけでマロン先輩を見たことがなかったあさなが、イメージ通りだったと笑う。

「独特の雰囲気だった」

「そうそう、マロン先輩にしか醸し出せない雰囲気って言うかさ」

「朝貴の師匠って言ってたよ」

「また? 言いたがるねぇ」

 たまに顔を出すって言っていたものの、頻繁にじゃないだろうし、行けばほぼ100%の確率で待っていたマロン先輩がいない部活は寂しいものだ。

 今の方が無駄に煩くなくて作業しやすいって、苦笑する部員もいるのもまた事実だが。



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