ゼニスブルーの交差点
「朝貴は良い絵を描くって褒めてたよ」
「嬉しいこと言ってくれてたんだね」
「私も、朝貴の絵が好きだと思った」
絵……なのに。
というか、ずっと描き続けてきた絵……だからこそ、あさなに自分の絵を好きだと言ってもらえて嬉しい。
「子供の頃にね、たまに私の絵を描いてたよね」
「あー……下手なのに、あさな無駄に褒めたよね」
「いやだって、上手かったから。もっと上手になってからまた描いてやるって……むかつく顔して言われたのが最後で」