ゼニスブルーの交差点
「朝貴と……手を繋いで街を歩いてるって……不思議だなぁ」
「夢みたい。あのあさなが俺のことをって思うと……もう、また……」
「今泣かないで。ダメ」
ムッとすると、隣を歩く朝貴が嬉しそうな顔で私を見ている。
「あさなのこと、大事にするね」
「……付き合うってこと?」
「え、まさか違う?」
「……違わない、だろうね」
圧倒的に朝貴の方がふわふわしているが、自分だってずっと胸がドキドキしている反面とてもホッとしていて、すごく脱力感がある。