高校卒業祝いに俺のファーストキスをもらってほしい!?~年下のイケメン幼なじみからお願いされた件~
再び拓斗の唇が、そっと私の顔に触れた。


まるで一回一回私の反応を確かめるように時間をあけて。


おでこ、頬、こめかみ、鼻、顎、と位置を変えて拓斗のキスが降ってくる。


唇には、されてないけど。


「安全な男なんていない。男はさゆきが考えている以上に力が強い。合コンで会った男から、こんな風に無理矢理されたりしたら嫌だろ」


嫌じゃ……ない。拓斗は優しくて、無理矢理になんてしてこないから。


慈しむような唇の感触が、むしろ心地いい。


きっと拓斗は私が少しでも嫌がる素振りをすれば、すぐにやめられるようにしてくれている。


だから安心して、拓斗の腕の中にいられた。


安心、なんて言ったら、また拗ねちゃうのかな。
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