極上タラシオトコの本気を引き出す方法
「別に?悪いこととは言ってないけど?」
「いやいや、今のは完全に直接的な悪口でしょ。ね、莉子」
「えぇ?振らないでよ!!」
そんな風に3人で笑いあっていると、入口のドアがガラガラと開き、広瀬先生が入ってきた。
その途端、固まっていた女子たちがここぞと広瀬先生の席を空けて「広瀬先生〜♡」と呼びつけた。
私の時とは大違いだなぁ。
なんて思った瞬間に、またこれは広瀬先生の気配りだったんだなぁと気付かされる。
広瀬先生にはこの展開がきっと見えていて、私とふたりで入ることで騒ぎ立てられることを知ってたんだ…。
まぁもちろん自分を守る意味でもあるんだろうけど、どこまでも行き過ぎた気遣いに驚かされる。