極上タラシオトコの本気を引き出す方法




早川先生の表情にも、この海のロマンティックな雰囲気にも、全部呑まれてしまいそうなほど心はさっきからドキドキして止まらない。



「なんか、恥ずかしくなってきました」




ドキドキを誤魔化すようにそう言って熱くなった顔を冷ますように手のひらでパタパタと扇いでいると



「そういうとこも、可愛いし」




と私の頭を早川先生はポンポンと撫でてくれた。

優しそうな表情で私を見てくれる早川先生を見ると、全然心は落ち着いてくれなくて、どんどん全身が熱くなっていく。


どうすればこのドキドキが静まってくれるのかとノンアルコールなのにふわふわする頭で考えていると、



「もう遠藤さんの可愛さに俺の理性も負けそうだから、そろそろ帰ろうか」



と早川先生は少し照れたように言った。



帰り道はドキドキして、たぶん早川先生もドキドキしてくれていて、ちょっとぎこちなく終わったけど、帰り際に
「また誘ってもいい?」
と少し遠慮がちな言葉にまたキュンとして、
私は次のデートに期待をふくらませた。





< 227 / 309 >

この作品をシェア

pagetop