極上タラシオトコの本気を引き出す方法
部屋の中で考えてもうずうずするだけだからと、私は軽い上着を羽織って外に出た。
近所の川辺を歩くと夜桜が綺麗に咲いていた。
綺麗だなぁ。広瀬先生も今年の桜、もう見たかな。
一度この道を通って家まで送ってもらったことがある。
こうやって自然と広瀬先生との思い出の道に辿り着くのはやっぱりどこかできっと、まだ彼との関係を断ちたくないと思ってるから。
広瀬先生との事を思い出したいから。
そばにあったベンチに座ってはぁ〜とため息をつく。
首につけたネックレスに触れてやっぱりどれだけ忘れようとしても、蓋をしても広瀬先生が好きな自分にうんざりする。
やっと忘れられると思ったのに、なんでこのタイミングでネックレスなんてプレゼントするんだろう。
このネックレスがなければきっと早川先生の告白にYesで答えたはず。