極上タラシオトコの本気を引き出す方法



結局、私は忘れたと思っても、広瀬先生に強烈に惹かれてるんだ。
忘れたつもりになってただけで、きっかけがあればすぐに思い出してしまう。



もしも婚約者がいなかったら、結果は変わってたんだろうか。



いや、広瀬先生の恋愛観が変わらない限り、きっと現状と変わらない。
だから、私が幸せになる方法なんて、広瀬先生を忘れることしかないんだ、きっと。




なのに私はまだ、ネックレスをくれた意味とか、『好きだよ』の意味とか、いちいち全ての意図を考えてしまう。

広瀬先生にとってはなにも意味のない行動かもしれないのに…。



そう思うと、自然と涙が溢れてきた。

広瀬先生のことで泣いてばっかだな、私。


まだまだ広瀬先生のことが好きな自分にうんざりする。
こんな気持ちで早川先生とデートして、付き合うつもりだったなんて、ほんと、失礼極まりない。



< 253 / 309 >

この作品をシェア

pagetop