極上タラシオトコの本気を引き出す方法



早川先生の声が聞こえた瞬間、広瀬先生は私の頭のてっぺんを誤魔化すようにぽんと叩いた



「早川先生、遠藤さんがすごいエールを送ってくれたんですけど、涙脆いのか泣かせそうになっちゃいました、すみません」



そんな私と早川先生の関係性を肯定して、後押しするような言葉に私の胸はまたズキンと傷つく。




「いやいや、そりゃ、俺よりも広瀬先生との付き合いが長いから、募る思いもあるだろうね


そろそろ解散になりそうだから、探しに来たんだ

遠藤さん、送ってくよ」




そう早川先生に言われて私は、
「今までありがとうございました」と広瀬先生に言葉を残すと、後ろ髪を引かれる思いでその場をあとにした。




もしかして、私と広瀬先生の会話を聞いていたんだろうかと思って早川先生をみるけれど、特にいつもと変わらない様子に、少し安心する。








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