極上タラシオトコの本気を引き出す方法
method11.5
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1年前……。
俺にはもう選択肢はなかった。
目の前に迫った結婚を蹴る勇気もなく、次年度からは広瀬記念病院に勤めることにもなって、もう、親父の敷いたレールを完全に走りきろうとしていた。
そんな時に、早川先生が肝胆膵チームの飲み会で、莉子の誕生日に結婚を前提のお付き合いを申し込むと聞いた。
正直、初めは俺にも余裕があったし、自信もあった。
莉子は俺のことをまだ好きで居てくれている。
俺はいつまで経っても莉子にとっては特別なはずだ。
そう思っていたのに、他のドクターにも愛嬌があって人気で、莉子自身ももう俺にはあまり話しかけなくなっていたし、余計に俺以外と笑顔で話す莉子の姿がどうしても目に入る。