極上タラシオトコの本気を引き出す方法
飲み会中、ずっとそう思って、
婚約者の美紀さんからかかってきた電話に出て、俺も前を向いて、もうそろそろ帰るべきだと思った。
それなのに莉子はわざわざ俺のところまで話に来てくれた。
最初は『頑張ってください』とだけ伝えられたから、莉子ってそういう律儀な女性だったなと再認識して、もう期待したくなくて俺は席に戻ろうとした。
でもそんな俺を莉子は引き止めて、ネックレスの話をした。
その時の莉子の表情は、まるで俺の事をまだ好きだって言ってくれてるみたいで、
俺はついつい莉子に手を伸ばしそうになった。
また触れて、こぼれそうな涙を拭いてあげたい。
抱き寄せて、キスして、また俺の腕の中で可愛く俺の名前を呼ぶ莉子に会いたかった。