極上タラシオトコの本気を引き出す方法
『やっぱり莉子と一緒にいるべきなのは俺じゃないって分かった。
俺実はずっと気づいてたんだ。
莉子の忘れられない人が広瀬先生だってことに。』
衝撃的な言葉に私も隣で聞いていた広瀬先生も驚きを隠せない。
どういうこと……?
じゃあもう彰人さんは今のこの状況を知って…?
『広瀬先生の送別会の日、俺、ふたりの会話聞いちゃって。
その時のふたりの表情は、お互いがどれだけ想いあってるのか、外から見てもわかるくらいだった。
それで俺は普段莉子がネックレスを大事そうに見つめたり、学会の広瀬先生の写真を見た表情で、あの時言ってた、お互いがプレゼントしたものなんだろうなってすぐに確信した。
それと同時に、俺はこの2人の幸せを邪魔してんだなって強く思った。
それで旅行の出発時間を遅らせて、それをわざと広瀬先生にも伝えたり、煽るようなことを言ったりした……
それでも俺を味方してくれる小さな可能性の運命を信じてたけど、広瀬先生の車が莉子の家の前に停まってるのが答えだろうと今思ってるところだよ。』