極上タラシオトコの本気を引き出す方法



車で私の家まで迎えに来てくれた広瀬先生はハザードランプをたいて運転席からわざわざ降りて、助手席の扉を開けてくれた。




「わざわざすみません!
それにこんな高級車...。恐れ多いです、初めて乗ります!」



男性ならきっと誰もが憧れるドイツメーカーの真っ黒なスポーツカー。
車の正面にある飛び馬がセンターにいるエンブレムがすごく光って見える。



「そんな大した車じゃないし、全然この中でアイスこぼしてもらっても大丈夫」



なんて広瀬先生はクールに言い放って爽やかに笑った。



「そんなこと出来るわけないです!」



「いやいや、さすがに冗談。
まぁ別にこぼされても怒んないと思うけど、タバコはNGな?」



「吸わないです!」



「ははは、だろうな。
ほら、はやく乗って?どうぞ」



そう言って先生はスマートに私を助手席へエスコートした。




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