極上タラシオトコの本気を引き出す方法
そうだよ。広瀬先生だって色々考えてくれてるのにそれを否定するなんてやっぱりよくなかった!反省反省!
広瀬先生にちょっと弁解しながら、チキンで相手の気持ちを考えられなかった自分に呆れてしまった。
「ほんとに?無理してないならいいけど。」
「全然無理してないです!行きましょ!」
そう言って私がスタスタと入口の方へ向かっていると、後ろから笑い声が聞こえた。
「いやいや、さっきまであんなに躊躇してたのにヅカヅカ行くからさ?
予約した俺のことを立ててくれはしないの?」
そう言ってもまだなお、広瀬先生は私を見てお腹を抱えるほど笑っている。
「あっ!や、そういうつもりでは...」
広瀬先生に言われてから自分が広瀬先生を差し置いて自分からお店に入ろうとしていたことに気がついた。
ほんと、なにしちゃってんだ!
緊張しすぎて全然状況が考えられなくなってる!
これは絶対呆れられたよね...。
もう二回目はないかも。
なんて落ち込んでいると、私の前に立った広瀬先生からまた笑い声が響いた。
「や、遠藤さんのそういうところ意外だけど、俺結構好きだわ。」