極上タラシオトコの本気を引き出す方法




さっきまで要らないことを言ってしまったかと思っていたけれど、広瀬先生が嬉しそうに微笑んでくれて、私も嬉しい気持ちでいっぱいになる。



「いえいえ。日頃から思ってた事ですから」



「ほんとに周りをよく見てるな。
俺さ、本当は整形外科医になりたかったんだ」



いきなりの衝撃的な事実に私は思わず今日1番大きな声で「えっ!?」と聞き返してしまった。


「ははは、そんなにびっくりする?

じゃあ、俺が総合病院の代々の医院長の息子だってことはさすがに知ってる?」



総合病院?医院長の息子?

初めて聞くことばかりに頭が混乱してしまう。
え?広瀬先生がってこと?
両親が有名なドクターだって言うのは聞いた事あったけど、総合病院の医院長だなんて...



「その反応はまさか、知らなかったってこと?

ほんと、どこまでも期待を裏切らないな」



そう言って広瀬先生は笑うけれど、私はそれどころではない。
今目の前にいる人がとんでもなくビッグな人間なんじゃないかと思ってきた。




< 50 / 309 >

この作品をシェア

pagetop