極上タラシオトコの本気を引き出す方法



「ちなみに病院の名前って...」


「そのまま、『広瀬記念病院』って言うんだけど、もしかしてそれさえ知らない?」


「いやいやまさか!広瀬記念病院は知ってます!
あんなに大きな病院知らない訳ありません。」



まさかとは思ったけど、やっぱりそのまさかだったんだ、、


広瀬記念病院は桜坂総合病院と同じくらいの規模で、特に肝胆膵外科はうちと広瀬記念病院とで症例を取り合っているとの噂。



一等地に広大な敷地を持つ病院を知らないわけがなかった。



「それはよかった。親父もじいちゃんも先代も喜ぶ。

俺は今の広瀬記念病院の医院長の息子なんだ。
本当は医者にも自分からなりたかった訳じゃないし、特に肝胆膵外科は選ばされたって表現の方が正しい。

まぁ、もちろん、今は肝胆膵外科に居られることに誇りを持ってるし、俺なりにやりがいも感じてるし、楽しんでやってる。

どうせ、何科を選んでも大変だろうし、いいこと悪いことがあるのはどの仕事してても同じだし。

でもたまに俺の選んだように生きてたら今どんな暮らししてんのかな?とかは思ったりする時がある。」




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