【短】甘いチョコにとびきりの愛を込めて。


明日体調崩すやつだ……。

こんなんで休むとかしたくねぇ。


意地でも登校しようと思ったが、そんなプライドは体調に勝てなかった。




°


次の日になって熱を出した。

結局休ませてもらうことにして、ふと目が覚めたのは夕方だった。


久々にこんなに寝たな……。

まだ熱が完全に下がってなくてぼーっとする。


飲み物でも取りに行くか。

そう思って起き上がったとき、ドアの前から聞こえてきたのは母さんの声。



「悠真ー。クラスの子がお見舞いに来てくれたよ」



わざわざ、見舞い?



「誰……?」



女子じゃないよな……と疑っていると、ドアが手前に開いた。



「どうぞ。ゆっくりしていってね」

「ありがとうございます」



この透き通った声……。

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