【短】甘いチョコにとびきりの愛を込めて。
好きって気づいたら、こんなに感情が止まらなくなるなんて。
……けど、妃野は?
俺のことどう思ってんだろ。
まだクラスメイトとしか思ってない……か?
それでも、俺の気持ちが消えることはないな。
今回のチョコが義理だとするなら、妃野があげたいと思える人になればいい。
バレンタインまであと数日。
少しでも妃野と距離を縮めて、俺が男だって意識させたい。
そうと決まれば早速行動だな。
2人の時間を作ろう。
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放課後になって、机で荷物を整理する妃野に声をかけた。
「妃野」
俺に気づいて「なあに?」とにっこりしながら首を傾げてくれる。
それさえ可愛く見えた。
「一緒に帰ろ」