【短】甘いチョコにとびきりの愛を込めて。


これって独占欲っていうの?


自分もあるとは思わなかった。



「今のはズルい……!」

「自然に言えたじゃん」

「それは戸松くんが……! ひゃっ」



言いかけたところで、前から自転車が来た。

愛華の肩を俺の前へ引き寄せる。



「あぶな……。愛華、怪我ない?」

「う、うん……」



何もないようでよかった。

この道、人通りが多いな。



「ひとりじゃ危ないから、家まで送るよ」



また自転車を飛ばしてくるヤツがいても困るし。


それから、もう少し愛華と一緒にいたい。



「とま……悠真くんの帰りが遅くなっちゃうから申し訳ないよ」

「俺がもっと話したくて送るのもダメ?」

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