年下×幼馴染×お隣さん
別にただの幼馴染じゃない。

友達もあまり居ない紫陽に彼女だよ。

嬉しいじゃん。

喜ばなきゃ。

喜んであげなきゃ...。

なんでこんなに苦しいんだろう。


「.......。おーい」


誰かに声をかけられた。


「おい凛、ボール取ってって言ってんのに...」


優吾だ。

優吾の前で泣いたら絶対からかわれる。

あたしは涙を拭いた。


「下手くそね、しっかりキャッチしなさいよ」

「泣いてたのか...?」


優吾はあたしの顔を覗き込む。


「泣いてないよ、なんであたしが泣かなきゃなんないの(笑)」

「強がんなよ...」


優吾の手があたしの頭に触れる。


「.......優しくしないで」


あたしはそう言って走って教室に戻った。
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