君が生まれ変わっても

そして翌日、僕は山に登った。


山と言っても、家から車で二十分の駐車場から歩いて登って三十分で登れるくらいの標高の低い山だ。


その山を登って、一体何をするのかというと、絵を描くのだ。



僕は高校生の頃から趣味で水彩画を描いていて、それは今でも続けている。



だから、日頃から景色のいいポイントは時折チェックして時間のある時に出掛けていって水彩画に描くのだ。



今日のように天気がいい日は、まさに絶好の水彩画日和になるに違いない。



駐車場まで車で行って、そこから道具を降ろしてリュックに詰め込む。


そして、描くのに最適なポイントを探しながら山を登って行く。



暫く歩いて場所を決めたら、そこに立ち止まり四角い枠を描こうとする目標に重ねて見え方を確認してみる。


「そう、そう、こんな感じ…………………

って・・・・・・・ナンダ、アレ?・・」



最初、目の錯覚かと思った………だって、こんなのテレビかYouTubeの【衝撃映像】でしか観た事が無かったから。



.

< 15 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop