君が生まれ変わっても
「先生、明日からわたし、勉強に力入れるから水彩画は暫くお休みしてもいいですか?」



中学校への復帰が決まると、美咲ちゃんは俄然勉強を進んでする様になった。



「それはもちろん。元々僕は、君の家庭教師で雇われたんだから、美咲ちゃんの成績には、僕は大いに責任があるからね」



「実は、もうすぐ学年一斉のテストがあってね。わたしも一人で勉強してたから、所々分からないところがあるの………」



そっか………美咲ちゃんはずっと一人で勉強していたんだもんな………



「よし、任せなさい!僕が何でも教えてあげるよ!これでも東京………の大学出てるんだから」



「えええ〜っ!先生、凄い!」



ホントにこの母娘は疑うという事を知らない……


それから僕は、毎日美咲ちゃんの勉強を診てあげた。美咲ちゃんは元々頭の良い娘だったので、教えるのはそれ程苦では無かった。



それに、美咲ちゃんの勉強に対する姿勢は本当にやる気に溢れていて見ていて清々しい位だ。

なんとしても良い成績が上げられるようにこちらも助けたくなってしまう。



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