私が彼の笑顔を見るまで
 僕のクラスにいるのは特待生全員と一部の外部生で残りの外部生は、他の一般クラスにいるらしい。ある2人の女子生徒の自己紹介の時にクラスがざわついていたが、僕は別にどうでも良かった。
 1人は幼稚舎の時にいた女子生徒で、あの頃から醸し出していた我儘オーラは変化無さそうだった。人はそう簡単に変わらないらしい。
 もう1人の方は、入学式の時、何か見られてるなと思って少し気になった女子生徒だった。特待生だったのか……、あまり頭が良さそうに見えない。あまりお金持ちそうには見えないから、きっと受験勉強を死ぬ程頑張ったのだろう。この学園の学費、結構高いし。
 ……気がついたら僕の番だったらしい。
 タカハシが早くしろという顔で見てきてる気がする。お望み通り、さっさと終わらせよう。
 「一条椿。幼稚舎からのエスカレーター。多分、授業とか学校自体をサボる事があるけど、放っておいてもらいたい、以上」
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