私が彼の笑顔を見るまで
 烏丸自身は、前の学校よりテストが緩くなった事に有頂天となり、馬鹿一直線である。ただし、学校の勉強よりも、家の勉強をさせられている為、家の勉強の中で必要になる語学力は多分、この学園一だと思う。30カ国語を自由自在に話せる奴をこの学園で他に僕は知らない。なので、烏丸は、国語と英語のテストだけは毎回満点で他の教科のテストは赤点ギリギリか赤点である。
 そんな烏丸は、特進にはいなく、僕の隣のクラスになったらしく、授業終わり早々に僕のクラスに僕を呼び出しに来やがった。
 用事は、今日の夜にグループの集まりがあるらしく、僕が皇蘭から離れられなくて不機嫌だろうから、慰めてあげよう会を行ってくれるらしく、そのお誘いだった。烏丸は、僕の事を一条様と呼ぶ。これは学園内外一切関係無く同じである。何でも、僕の事が輝いて見えるらしく、存在自体が神だと言っていた。 
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