✩.*˚again~かつて僕も人間に恋をしていた。
第6話 再び恋をした*想視点
100年前の時と似たような気持ちになっている。
なぜだろう。
彼女はあの子じゃないのに。
初めて3人で会った日からずっと彼女のことが頭の中から消えない。
ちょうどそんなことを考えながら部屋に戻ろうとしたら、彼女が自分の部屋の中にいた。
僕とあの子が写っていた写真を眺めていた。
僕は慌てて部屋に入り、写真立てを伏せ、彼女から写真を見えなくした。
別に隠す必要なんてないのに。
「この写真の人、好きな人ですか?」
彼女は真剣な表情で質問をしてきた。
「……好き、じゃない」
好きだから飾っていた写真。
でも、そのことを彼女には知られたくないような気持ちになって、とにかく隠したくなった。
「じゃあ、なんで飾って……」
話の途中で彼女は口を閉ざした。
「いきなり、変な質問してごめんなさい。そんな親しくないのに、こんな、プライベートな質問、キモイですよね」
彼女の声が震えている。
そして今にも泣き出しそうな表情。
意味が分からない。
じゃあ「好きな人」なんて言ったら彼女は嫉妬してくれるのか? なんて考えてしまった。
意味が分からない。
出会ったばかりで、まして弟が好きになった相手なのに。
意味が分からない。
彼女と少し関わっただけで、微妙なバランスで必死に保っているものが一気に崩されそうな気がした。
なぜだろう。
彼女はあの子じゃないのに。
初めて3人で会った日からずっと彼女のことが頭の中から消えない。
ちょうどそんなことを考えながら部屋に戻ろうとしたら、彼女が自分の部屋の中にいた。
僕とあの子が写っていた写真を眺めていた。
僕は慌てて部屋に入り、写真立てを伏せ、彼女から写真を見えなくした。
別に隠す必要なんてないのに。
「この写真の人、好きな人ですか?」
彼女は真剣な表情で質問をしてきた。
「……好き、じゃない」
好きだから飾っていた写真。
でも、そのことを彼女には知られたくないような気持ちになって、とにかく隠したくなった。
「じゃあ、なんで飾って……」
話の途中で彼女は口を閉ざした。
「いきなり、変な質問してごめんなさい。そんな親しくないのに、こんな、プライベートな質問、キモイですよね」
彼女の声が震えている。
そして今にも泣き出しそうな表情。
意味が分からない。
じゃあ「好きな人」なんて言ったら彼女は嫉妬してくれるのか? なんて考えてしまった。
意味が分からない。
出会ったばかりで、まして弟が好きになった相手なのに。
意味が分からない。
彼女と少し関わっただけで、微妙なバランスで必死に保っているものが一気に崩されそうな気がした。