キッチンカーのプリン屋さん。



「……ふふっ、プリンも付いてくるんですか?」

「うん。俺とずっと一緒にいてくれるならクレープだって付けるよ」

「それはお得ですね……ふふ」


 真面目な空気が、明るい雰囲気になって二人で笑ってしまった。さっきまでの落ち込んだ心が晴れていくのを感じた。


「……返事、くれる?」

「もちろんです。私は、志侑さんとお付き合いしたいです。それで、プリンもいっぱい食べたいです」

「かしこまりました、彼女さま」


 そう言った志侑さんは私を引き寄せて唇に唇をそっと重ねた。



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