キッチンカーのプリン屋さん。
水無月さん


 あれから私は、よく青空マーケットへと行くようになった。もちろん仕事はちゃんとしている……行くために頑張ってるんじゃないかなってくらいに前より締切に余裕を持って提出できるようになった。


「こんにちわ、水無月さん」

「こんにちわー今日も来てくれてありがとう」


 私は、あの日からこのプリンのファンになってしまったので今じゃ常連さんだ。


「今日のおすすめありますか?」

「今日は、クレープがあるよ」

「本当ですか!? 私、好きなんですよ〜」


 メニューボードを見ながら「うーん」と唸る。

< 5 / 26 >

この作品をシェア

pagetop