キッチンカーのプリン屋さん。

「この新商品の抹茶クレープにします！」

「かしこまりました〜」


　ここのクレープは、三角のクルクル巻かれているモノじゃなくて畳み込まれている。これが本当に美味しいのだ。


「今日はプリンはどうする？」

「うーん、水無月さんちのプリンと硬めのプリン一つずつください」

「いつもありがとうございますー」


　水無月さんは商品を詰めながら、隣のキッチンカーさんの話をした。


「隣のお好み焼き食べた？」

「あ、まだ食べてないです……水無月さんは食べたんですか？」

「うん。俺、元々キッチンカー屋さんが好きなんだよね。だから結構食べるよ」

「そうなんですね。私は水無月さんが好きなので……あぁっプリンが、です！」


　この言い方じゃ、水無月さん本人が好きみたいに聞こえちゃうじゃないか！