キッチンカーのプリン屋さん。
「そうなんですね。私は、本屋さん巡りです。この辺の本屋さんは、種類が豊富なので好きなんです」
「へぇ〜そうなんだ。だけど、その荷物じゃ大変だよね?」
「まぁ、そうですね。仕方ないですよね」
自分で買っちゃったものだし、車も運転しないしね……
「俺、送って行こうか? よければだけど」
「え、でも……」
「俺、家が近いんだ。だからすぐに取ってくるよ。無理強いはしないけど、いつも買ってくれるお礼ってことで」
知ってる人とはいえ、男性だしどうしようか悩んだけど結局お願いすることにした。
すると、水無月さんは私にここで待つように言うと数分で白い車に乗ってやってきた。車のことはよくわからないけど、高そうだなと言う印象だ。
水無月さんは降りてくると助手席のドアを開けてエスコートしてくれてやっぱり紳士だなぁなんて思った。
バスだと一時間かかるところを車だと三十分で到着する。
「本当に近くまで送ってくださってありがとうございます」
「お礼はいいですよ。いつもきてくださってるし……そうだ、連絡先交換しませんか」
「え、連絡先ですか?」
「うん。もし良かったら、また出掛けないかなって……ダメかな?」
水無月さんに押し切られ、私は水無月さんとLINEを交換をすると今日は別れた。