鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
いきなり頭の中に張りのある声がして、オデットは驚いた。自分たちが見ていた方向と逆をみてみれば、そこにはセドリック達よりもかなり大型の上位竜の名に相応しい美しい白い竜イクエイアスが居た。辺りの闇を払うような、ふわりとした柔らかな白い燐光を身体から放っている。
「それって、正解でもないってことか? この子は何も知らないから……要らぬ謎かけは、やめてくれ」
(竜は綺麗なものが総じて好きなのは、確かだ。だが、我はそれをしろと望んではいなかった。だが、このとても美しい城は、確かに気に入っている。これで良いか?)
キースは気安く話しているものの、オデットの心の中には今までに感じたこともない底知れぬ畏怖の気持ちが生まれた。
(美しい。でも、少し怖い。だって……美しすぎるもの)
上位竜であるイクエイアスからは、恐ろしさは感じなかった。それは、彼の持つ穏やかで優しい性質のおかげかも知れない。
「では、イクエイアス。約束だ」
「それって、正解でもないってことか? この子は何も知らないから……要らぬ謎かけは、やめてくれ」
(竜は綺麗なものが総じて好きなのは、確かだ。だが、我はそれをしろと望んではいなかった。だが、このとても美しい城は、確かに気に入っている。これで良いか?)
キースは気安く話しているものの、オデットの心の中には今までに感じたこともない底知れぬ畏怖の気持ちが生まれた。
(美しい。でも、少し怖い。だって……美しすぎるもの)
上位竜であるイクエイアスからは、恐ろしさは感じなかった。それは、彼の持つ穏やかで優しい性質のおかげかも知れない。
「では、イクエイアス。約束だ」