鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
25 私を信じて
いきなり風景の中に浮き上がるような大蛇のような巨大な黒い生き物が現れて、くねるような素早い動きでキースたちの居る砦へと向かい始めた。
「えっ……何……あれは、なんなの」
信じ難いものを見て呆気に取られて目を見開き驚いている間に、予期せぬ事象への対応を決めるためか砦の外へと闘うために出ていた竜騎士たちが一斉に砦へと戻り出した。砦に居る指揮官からの指令が、あったのかもしれない。
(きっとキースが、皆を呼び戻したんだ。あれは、大蛇……? ううん。大蛇のようにみえるだけで、周囲に何か浮かんでいる? 良くわからない真っ黒な何か。あれもきっと喚び出したんだわ……あの、禍々しい鉄巨人だけではない。きっと、あれも異世界の生き物……あんなものも、自分たちのために利用しようと言うの……)
これまでガヴェアの権力者たちに利用され続けて来た過去を持つオデットは、あまりの自分勝手なその企みに寒気が出てゾッとした。
「えっ……何……あれは、なんなの」
信じ難いものを見て呆気に取られて目を見開き驚いている間に、予期せぬ事象への対応を決めるためか砦の外へと闘うために出ていた竜騎士たちが一斉に砦へと戻り出した。砦に居る指揮官からの指令が、あったのかもしれない。
(きっとキースが、皆を呼び戻したんだ。あれは、大蛇……? ううん。大蛇のようにみえるだけで、周囲に何か浮かんでいる? 良くわからない真っ黒な何か。あれもきっと喚び出したんだわ……あの、禍々しい鉄巨人だけではない。きっと、あれも異世界の生き物……あんなものも、自分たちのために利用しようと言うの……)
これまでガヴェアの権力者たちに利用され続けて来た過去を持つオデットは、あまりの自分勝手なその企みに寒気が出てゾッとした。