鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
「……ああ。見たか。全員をオデットは、一人で救ったんだよ。何度、感謝を言っても足りない。王から、御褒美でもねだるか? なんでも叶えてくれそうな、大手柄を立てた」
揶揄うようにそう言って、オデットが先ほどまで必死に頑張った結果の功績を自覚することが出来たと見たのか。キースは、ゆっくりと小さな身体を降ろして自分の腕の中に彼女を戻した。
「ふふ。王様も、褒めてくださるでしょうか?」
はにかんだオデットに、キースは笑い掛けた。
「もちろんだ。良く、勇気を出してくれた。俺たちは黒い大蛇が近くに来た時から、砦から出られなくなって居たんだ。恐らく、時間を掛けて完成させた魔法を発動させたらしい。普段の戦いであれば時間さえ稼げれば、どうにかなるはずだった。わかりやすく、罠に掛けられたんだな……悪い予感を感じたと思った勘は本当に、大事だなー……思惑とは違った方向だったがセドリックをオデットの元に向かわせて居なかったら、俺は今頃あの世に居たかも知れない」
キースの言う通り空を飛ぶことの出来るセドリックがオデットの所に来てくれなければ、彼を救うことは出来なかった。
揶揄うようにそう言って、オデットが先ほどまで必死に頑張った結果の功績を自覚することが出来たと見たのか。キースは、ゆっくりと小さな身体を降ろして自分の腕の中に彼女を戻した。
「ふふ。王様も、褒めてくださるでしょうか?」
はにかんだオデットに、キースは笑い掛けた。
「もちろんだ。良く、勇気を出してくれた。俺たちは黒い大蛇が近くに来た時から、砦から出られなくなって居たんだ。恐らく、時間を掛けて完成させた魔法を発動させたらしい。普段の戦いであれば時間さえ稼げれば、どうにかなるはずだった。わかりやすく、罠に掛けられたんだな……悪い予感を感じたと思った勘は本当に、大事だなー……思惑とは違った方向だったがセドリックをオデットの元に向かわせて居なかったら、俺は今頃あの世に居たかも知れない」
キースの言う通り空を飛ぶことの出来るセドリックがオデットの所に来てくれなければ、彼を救うことは出来なかった。