鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
「その……当分……というか、また使う事が出来るのが、いつになるかは聞いていなくて、わからなくて。月魔法は、使えません。キースが怪我しても治すことも出来ないし……お役に立てないから」
キースならそう言ってくれると女神と話した時もわかっていたものの、彼のためにと今までしてきた事が、これでもう出来なくなってしまうと肩を落とした。そんなオデットに対して、キースはさっと彼女に近付きふわっと抱きしめた。
「前から、言ってただろ。俺にとっては、可愛い恋人が運良く治癒の魔法が使えて、それを仕事に役立ててくれて本当に幸運だった程度のものだったんだが……この事については何度も言っているが、いつになったらきちんと納得してくれるんだ? 俺にとってオデットに月魔法が使えることは、あまり意味があるものではない。可愛いオデットがただ傍に居てくれたら、本当にそれだけで良い」
こうして想像ではなく現実の出来事として今まで自分の価値でもあった月魔法が使えなくなり、以前と変わらない態度で接し優しい言葉を掛けてくれたことでオデットの胸は自然と熱くなった。
キースならそう言ってくれると女神と話した時もわかっていたものの、彼のためにと今までしてきた事が、これでもう出来なくなってしまうと肩を落とした。そんなオデットに対して、キースはさっと彼女に近付きふわっと抱きしめた。
「前から、言ってただろ。俺にとっては、可愛い恋人が運良く治癒の魔法が使えて、それを仕事に役立ててくれて本当に幸運だった程度のものだったんだが……この事については何度も言っているが、いつになったらきちんと納得してくれるんだ? 俺にとってオデットに月魔法が使えることは、あまり意味があるものではない。可愛いオデットがただ傍に居てくれたら、本当にそれだけで良い」
こうして想像ではなく現実の出来事として今まで自分の価値でもあった月魔法が使えなくなり、以前と変わらない態度で接し優しい言葉を掛けてくれたことでオデットの胸は自然と熱くなった。