鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
「生まれてからこの方ずっと、何もかも決められた生活をしていた私には……本当に夢のようです。お料理も、お掃除も勉強して頑張ります」
嬉しそうに目を輝かせてそう言ったオデットに、キースは複雑そうな表情になった。
「……まあ、一応通いのメイドも雇っているから。そこまで何かをする事もないとは思うが、さっきのは冗談だよ。オデットの、これまでにやりたかったことをやれば良い」
「私は普通の生活がしたかったんです。夢を叶えて下さって、ありがとうございます」
「……どういたしまして。君は、これで晴れて普通の女の子だ。オデット。ガヴェアがどう出てくるか不明な今は、危険だからな……誰か部下を君につけようか。あ。丁度良いのが、前から歩いて来たな」
「……丁度良い?」
オデットが首を傾げて、キースにむけていた視線を前に向ければ、黒い竜騎士服を着たいかにも女性受けの良さそうな男性が居た。
彼は上司に当たるキースを見て、立ち止まり姿勢を正した。甘くて爽やかな顔立ちに、オデットに向け優しそうな笑みを浮かべている。
(……すごく、モテそう)
オデットは、目の前の彼を見て瞬時にそう思った。
嬉しそうに目を輝かせてそう言ったオデットに、キースは複雑そうな表情になった。
「……まあ、一応通いのメイドも雇っているから。そこまで何かをする事もないとは思うが、さっきのは冗談だよ。オデットの、これまでにやりたかったことをやれば良い」
「私は普通の生活がしたかったんです。夢を叶えて下さって、ありがとうございます」
「……どういたしまして。君は、これで晴れて普通の女の子だ。オデット。ガヴェアがどう出てくるか不明な今は、危険だからな……誰か部下を君につけようか。あ。丁度良いのが、前から歩いて来たな」
「……丁度良い?」
オデットが首を傾げて、キースにむけていた視線を前に向ければ、黒い竜騎士服を着たいかにも女性受けの良さそうな男性が居た。
彼は上司に当たるキースを見て、立ち止まり姿勢を正した。甘くて爽やかな顔立ちに、オデットに向け優しそうな笑みを浮かべている。
(……すごく、モテそう)
オデットは、目の前の彼を見て瞬時にそう思った。