鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
「まーなー……昔、そいつとお互いの王の前で御前試合した時に、目測を誤って腹に傷を負わせたのも、良くなかったな。あいつ自身は、正々堂々とした勝負の最中の出来事だと、何も言わなかったんだけど、取り巻きから非難轟々だったから。まあ、俺も悪かったとは思ってはいたんだが。いろいろと、めんどくさかったわ」
「取り巻き……なんか、すごい……」
「なんか前王が寵愛していた美しい妃の、特別な息子でさ。今は、王弟だ。臣下に下りたくても、それは出来ないんだと。同性の俺が言うのも気持ち悪いけど、めちゃくちゃな美男子だから、居るんだよ。そういうよく意味の分からない取り巻きたち。また、そういう人に限って国の有力者の夫人だったりするから。怪我を負わせた俺は何も言えずに、黙るしかなかったわ」
「なんだか……凄い人ですね。私も一度見てみたいです」
貴族婦人の信奉者を集めてしまうほどの美男子とは、どれほどのものなのだろうかと微笑みオデットが首を傾げれば、キースは目に見えて嫌な顔をした。
「取り巻き……なんか、すごい……」
「なんか前王が寵愛していた美しい妃の、特別な息子でさ。今は、王弟だ。臣下に下りたくても、それは出来ないんだと。同性の俺が言うのも気持ち悪いけど、めちゃくちゃな美男子だから、居るんだよ。そういうよく意味の分からない取り巻きたち。また、そういう人に限って国の有力者の夫人だったりするから。怪我を負わせた俺は何も言えずに、黙るしかなかったわ」
「なんだか……凄い人ですね。私も一度見てみたいです」
貴族婦人の信奉者を集めてしまうほどの美男子とは、どれほどのものなのだろうかと微笑みオデットが首を傾げれば、キースは目に見えて嫌な顔をした。