鎖に繋がれた月姫は自分だけに跪く竜騎士団長に焦がれてやまない
「……いや。だから。そう言う理由で、ブレンダンなら喜ぶんじゃね? なあ、お姫様。昨日ブレンダンに会ったんだろ? どうだ」
昨日キースとオデットに会ったことを報告されていたのか、アイザックはオデットに目を向けて問うた。
「えっ……? はいっ」
先ほどの鋭い一瞥ほどでなくても、今までオデットの周囲にはアイザックのような荒々しい口振りの人は居なかった。戸惑って返事に詰まったオデットを、アイザックは不思議そうに見た。
「いや。だから、ブレンダンの方が良いだろう。キースは、あいつに比べて年も取っているし説教くさいし、いちいち口煩いからな。あいつなら、歳も合うし女性に対して嫌なことは言わない。ちなみに俺はあっちを推す」
「……俺は完全に職業病で、ひよこ共を叱るのは仕事の内だ」
キースは、気安い様子の同期アイザックが自分を評する言葉を不本意そうにして言った。
オデットは、自分の答えを待っている様子のアイザックにどう言おうか困り言葉に詰まらせた。
幼い頃からずっとこうしろと指示されるままに動いて来たので、自分の行動を選べるという事があまりなかったからだ。
昨日キースとオデットに会ったことを報告されていたのか、アイザックはオデットに目を向けて問うた。
「えっ……? はいっ」
先ほどの鋭い一瞥ほどでなくても、今までオデットの周囲にはアイザックのような荒々しい口振りの人は居なかった。戸惑って返事に詰まったオデットを、アイザックは不思議そうに見た。
「いや。だから、ブレンダンの方が良いだろう。キースは、あいつに比べて年も取っているし説教くさいし、いちいち口煩いからな。あいつなら、歳も合うし女性に対して嫌なことは言わない。ちなみに俺はあっちを推す」
「……俺は完全に職業病で、ひよこ共を叱るのは仕事の内だ」
キースは、気安い様子の同期アイザックが自分を評する言葉を不本意そうにして言った。
オデットは、自分の答えを待っている様子のアイザックにどう言おうか困り言葉に詰まらせた。
幼い頃からずっとこうしろと指示されるままに動いて来たので、自分の行動を選べるという事があまりなかったからだ。